2001.10.07                         K2Couple No.0052 

巻機山
まきはたやま (群馬県・新潟県)
2,145m
越後の名山に燃える草紅葉

   10:30 = 渋川IC = 12:20塩沢石打IC = 12:50桜坂登山口p(車中泊)
  桜坂登山口p5:30 - 6:10四合目6:15 - 7:25六合目展望台7:35 - 8:20
  七合目(L1)8:35 - 9:05八合目9:15 - 9:35前巻機山(ニセ巻機) - 9:45
  避難小屋9:50 - 10:20巻機山御機屋(L2)10:45 - 11:00巻機最高点 -
  11:15御機屋(L3)12:00 - 12:15避難小屋 - 12:25前巻機 - 13:10
  七合目13:20 - 15:05桜坂p

  
桜坂登山口p15:15 = 15:55石打ユングパルナス16:50 = 月夜野IC = 
  渋川IC = 19:20

ハッカ石温泉 石打ユングパルナス (¥900)
▲ 巻機山本峰


  明治二十何年かに、莫大な費用をかけて、越後と上州とを結ぶ街道がつけられた。それは越後側の登川最奥の部落清水から、清水峠を越えて、谷川岳
  連峰の東面を辿って上州側へ下るものであった。盛大な竣工式が挙げられたが、それから数年後に、雪崩れに壊されて廃道となった。今でも所どころにそ
  の跡が残っている。上越線が計画された時も、この旧清水峠を通じるものと、現在の線路と二つの案があったそうである。もし前者が採用されていたら、上
  越国境の中でもあまり人に登られていない桧倉ノ頭、柄沢山、米子頭山、巻機山の連峰が、もっと世に現れただろう。これらの山々の中で、最も高く、最も
  立派なのが巻機山である。
                                                                                               深田久弥 『日本百名山』 より抜粋


  巻機山は、深田久弥の日本百名山の一つに数えられている明峰であるが、巻機山という顕著な山頂はなく牛ヶ岳や割引岳など、この付近一帯の総称で
  ある。春、雪の締まる3月以降の山スキーから、全山が錦繍の衣をまとう秋へと、季節ごとに魅力あふれる山である。とりわけ6月の残雪に映える新緑と
  10月の紅葉の時期が素晴らしく、メインルートである井戸尾根の急登の疲れをいやしてくれる。また、山頂付近には池塘が点在し見事な景観を創り出して
  いる。時間に余裕があれば、牛ヶ岳や割引岳を往復してくるのも良い。
                                                                                             上毛新聞社 『群馬の山歩き130選』 より

渋川のインターに向かう途中で、燃え盛る民家の火災を目撃。
火の用心、火の用心。

塩沢町から清水部落を抜けて米子沢を渡ると、登山口の桜坂駐車場だ。

深夜の到着だったが、既に数台分しか空きスペースがなかった。
月明かりの駐車場で寝袋にもぐり込み、ウトウトと朝まで仮眠する。
山の朝は早く、夜明前から駐車場内は賑やかだった。

ヌクビ沢への道を左に分け、薄暗い井戸尾根に取り付けばただひたすら高度を稼いで行くのみ。
白装束で正装した修験者のほら貝を聞き、急登の連続に身体を慣らしながら登ります。

 山に祈る 

五合目の焼松から米子沢が見え、辺りにはアキアカネが飛んでいます。

六合目展望台ではヌクビ沢の対岸に天狗岩が紅葉に映えて、沢から湧きあがるガスの間に聳え立つ。

檜穴の段と呼ばれる急傾斜の悪路を乗り切ると、赤や黄色に彩られた七合目の広い台地に踊り出た。

広い斜面で休憩しながら振り返る。
谷川連峰の尖った大源太山がひときわ目立っていた。

前巻機や谷川岳方面の視界が開け、感動に咽びながら井戸尾根上部の急登に備えて、軽く腹ごしらえ。
背の高い笹に覆われた泥まみれの狭い道をジグザグに登ると、米子沢から吹き上げる爽やかな風が迎えてくれる八合目だ。

ガレ場をゆるゆる登れば前巻機山頂に立ち、正面に広がる巻機山のおおらかな姿が、35年前の忘れかけた記憶を髣髴と蘇らせた。

 ヌクビ沢と天狗岩 

                            どでかい巻機山全景(前巻機より)                     ↑おいちゃん

前巻機山からの巻機山はそれまで見えていた景色と一変、スケールの大きな禿山だった。

巻機山の斜面は鮮やかな緑色の絨毯を敷きつめ、点在するオオシラビソの針葉樹群と真っ赤なナナカマドが見事なバランスを保っており、大自然の芸術とも言える素晴らしさに圧倒され、急登の疲れも一気に吹き飛んでしまいます。

なつかしい避難小屋に少し下り、かわいい池塘の横を通って階段状の道を本峰に登り返す。

 草紅葉の登山道 

TUWV2年の夏合宿で、金子氏と二人きりで4日間停滞した想い出の山だ。
米子沢の源頭、雪渓の切れ目にテンパリ(と言ってもツェルト)、毎日定時に御機屋まで登って上信越一帯に散らばったパーティーの情報収集(トランシーバー交信)が仕事だった。
現地本部は平ヶ岳の登山口鷹ノ巣にあった。



御機屋で再び修験者の登場となった。 
役行者石に清めの塩を撒き、祈りを捧げてほら貝を吹く。
その一部始終を、つぶさに観察します。

巻機の最高点までポコポコ道を往復してみたが、最高点の標識は何もなく拍子抜けです。

 御機屋 

御機屋から割引岳に向かう道を下り、御機屋の北斜面で待望のうどんタイムに突入です。

ガスに巻かれる割引岳、目の前の牛ガ岳とその稜線に、大勢の登山者が米粒のように見える。
八海山、駒ケ岳、中岳の越後三山は高いガスに邪魔されて全容は望むべくもないが、遠い空にかすかな影を映していた。 

巻機山から前巻機へ、スケールの大きい箱庭の中をのんびり歩き、ここから先は1,300m急下降の連続だ。

下りは谷川連峰を見ながら、展望も気持ち良い。

 巻機山最高点へ 

 井戸尾根の紅葉

 木々の紅葉は七合目の周辺に集中しており、振返っては秋の巻機をしっかりと瞼に焼き付ける。
 五合目の焼松からはナメ滝を繋いだ米子沢源流が見渡され、美しい紅葉と共に一服の清涼剤となった。

 膝をガクガクさせながら登山口に到着。
 滑りやすい粘土質、湿った木の根の張り出し、不規則な岩の並び、笹に覆われた道の連続で、とにかくK2史上最悪路だった。

 駐車場を出たところで 「はい、¥500です」 駐車料金を徴収される。
 ガクッ。
 清水部落の下で酒屋に寄り、地酒銘柄「巻機山」を井野君のお土産に購入。

 ハツカ石の温泉で頭から足の先までさっぱりし、家路に就きます。
 井野君宅にて清水君(巻機山と言えば清水部落ということで)も呼んで、美味しいおいしい 「巻機山」 を酌み交す。


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